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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2022年2月8日(火)

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知事記者会見

2022年2月8日(火)


知事発表項目(新型コロナウイルス感染症関連、富士山世界遺産センター所蔵の掛け軸「富士飛鶴図」)
発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連)
幹事社質問(逢初川土石流に係る行政対応検証委員会、選抜高校野球選考)
一般質問(人口減少対策、リニア中央新幹線)
一般質問(新型コロナウイルス感染症関連、リニア中央新幹線)

知事発表項目(新型コロナウイルス感染症関連、富士山世界遺産センター所蔵の掛け軸「富士飛鶴図」)

(知事)

よろしくお願いします。それでは、新型コロナウイルス感染症に関係いたしまして、2点申し上げます。

まず、感染拡大への対応についてであります。2月に入りましても、依然としてオミクロン株の感染拡大が続いております。人口10万人当たりの感染者数は、静岡県ですけれども、2月7日に307.58人となりました。過去最高であります。病床の使用率は、県全体で57.8パーセントとなりました。また、中等症2以上の入院者の割合も増加しております。医療機関への負担が日を追うごとに大きくなってきているというのが現状であります。このため県の方では、病床の確保に努めておりまして、県内医療機関の御協力により、600床程度までのめどは立ちつつあります。しかしながら、冬季の通常医療の需要が高まっておりまして、最大確保病床数751床までの確保は困難な状況にございます。現在本県は、国評価レベルで言いますと、レベル2でありますが、今後も病床使用率の上昇が見込まれますこと、また新たな病床確保が困難であること。これらを踏まえますと、本県の医療提供体制は実質的にレベル3であるということは明らかでございます。従いまして強い危機感を持っております。県民の皆様には、度重なるお願いになりますけれども、ワクチンの追加接種を積極的に御検討いただきたいと存じます。基本的な感染対策であります、3つの密を避ける。不織布マスクを着用していただく、また室内の換気を怠らないと。また御自身や御家族などを守る行動に努めていただくということに、改めてお願いを申し上げたいと存じます。新型コロナウイルスの出口戦略はワクチンと、それと治療薬、これしかありません。そして、国内で治療薬の開発を行ってこられました塩野義製薬さんが今月にも厚生労働省に、承認申請を提出されるとの発表が昨日ございました。この塩野義製薬の治験は、県内では浜松医療センターで行われております。この浜松医療センターの感染症内科の田島靖久先生が、この件について、非常に骨折りをいただいているところでございます。御関心のある方はぜひ、この浜松医療センターにお問い合わせくださいませ。よろしくお願いいたします。

続きましてワクチンの追加接種の推進についてであります。ここに、画面にございますように、少し詳しく申し上げますと、ワクチンの追加接種の推進に関わることでございますが、政府は国全体の追加接種のスピードアップに関心を示されまして、接種体制に余裕がある場合、2回目接種から6ヶ月の間隔で実施できるという方針を示されました。さらに昨日、岸田首相は、2月のできるだけ早期に1日100万回への接種のペースアップ、ペースをアップするという、これを目指すのだと、いうことを表明されました。静岡県では、各市町に対して、希望する方が速やかに接種できるように、接種体制の確保、また接種券の前倒しの発送をお願いしているところであります。また幾つかの市町では、保育士、幼稚園の先生、小学校中学校の先生等への優先接種を進めていただいておりますので、多くの市町で取り組んでくださるようにお願いをいたします。県民の皆様に対しましては、前回同様のお願いでありますけれども、お住まいの市町から接種券が届きますれば、届き次第、接種について御検討いただきまして、予約等の手続きをお願いいたします。また本県が設置しております大規模接種会場につきましては、本日、焼津市大井川庁舎会場の予約受け付けを開始いたしました。静岡市もくせい会館会場につきましても、枠に余裕がある状況でございます。お近くの会場を活用して接種をしてくださるようにお願いします。なおオミクロン株につきましては、感染者の多くが若い世代であります。重症化しにくいとは言われていますけれども、県内では特に高齢者で中等症となる方が多く見受けられます。イギリスの健康安全保障庁の報告によりますと、ファイザーとモデルナのいずれかを追加接種すれば、オミクロン株に対して、発症や重症化を予防する効果があるということが示されております。今はワクチンの種類を問わず、スピードを重視していただいて、接種していただくことが重要でございます。県民の皆様には是非とも積極的な接種の検討をお願い申し上げます。以上、感染症絡みのことでございました。

続きまして話題が変わりますけれども、富士山世界遺産センターが所蔵されております。富士飛鶴図でございます。少しく小さくしか展示できませんけども、これはルールでですね、掛け軸全体を見せるということになってるそうです。そういうことで、小さくしかありませんけれども、この狩野董川中信の筆になる富士飛鶴図。鶴が飛んでるわけですね、飛鶴でございますが、につきまして、センター研究員の松島仁先生が研究、大変立派な研究されておられますけれども、万延元年、1860年に遣米使節が持参した、徳川家茂将軍から米国ブキャナン大統領への贈答品として制作された作品であることを証明なさいました。このことが、今年の1月15日のNHKBSの番組、フランスで新発見、幕末ニッポンの秘宝「将軍からの贈り物」というタイトルで取り上げられました。1時間半の番組でありまして、7時半から9時までということでございました。大変に、驚きといいますか、多くの方の関心を持ちましたということがございまして、2月26日土曜日の午後3時から午後4時半まで、NHKBSプレミアムで再放送される予定となりました。是非とも御覧くださるように、お願いをいたします。今日はですね、偶々松島仁先生が来られてるんじゃないでしょうか。何かぜひ追加的な情報をいただければと思います。よろしくお願いします。

(松島教授)

私、静岡県富士山世界遺産センターの研究員をしております松島仁と申します。本日はですね、こちらの、いささか、小そうございますけれども、狩野董川中信筆の富士飛鶴図という作品が、今、知事に御紹介いただいたように、遣米使節が持参をいたしました徳川将軍から、米国大統領への贈り物であるというふうに考えるに至った経緯について少しお話させていただければと思います。実はですね昨年の夏ぐらいにですね、これもかなり話題になりましたが、フランスのフォンテーヌブロー宮殿という場所がございまして、そちらで徳川将軍から、ナポレオン三世に送られた掛け軸を含む贈り物というのが発見されたんですね。そしてそれはですね、文久2年、1862年の遣欧使節団という、イギリス、フランス、それから、プロイセン、ドイツですね、それからオランダ、ロシア、ポルトガルの6カ国に送られた掛け軸の中の一つなわけですけれども、ナポレオン三世には都合10幅送られました。そしてその中に1幅、富士山が含まれておりまして、そして、実はですね、幕府から、ヨーロッパ6ヶ国に富士山、掛け軸が送られるに当たりましては、必ず各国に送られた10幅のうちの1幅というのは、富士山を書きなさいというですね、指示が幕府の方から行われてるわけなんですね。というのは、富士山というのは、万国一般に仰ぎ仕り候名山であるという、まさに世界遺産富士山のですね、顕著な普遍的価値にも通ずるような価値観を、1860年代の幕府が持っていたという、大変興味深いことだったわけですけれども、それに当たりましては、先般、アメリカに送った掛け軸を参考にしなさいという指示があったわけなんですね。そこで現在外務省の外交資料館に所蔵されております続通信全覧という幕末の外交資料をひもときまして調べたところ、私どもで所蔵しておりますこちらのですね富士飛鶴図がですね、絵の描かれてる内容もそうですし、作者もそうですし、様式、また、この周りの表装の部分ですね、それからこの掛け軸の軸先、すべてが完全に一致するということが判明をいたしまして、これが大統領への贈り物だということがわかったわけです。そしてこの万延元年の遣米使節というのはですね、1860年に送られたものなんですけれども、日米修好通商条約の批准書交換という大変重要なミッションになりまして、将軍家茂からアメリカの大統領、ジェームズ・ブキャナンに贈られたわけであります。船が2隻きましてその1隻がポーハタン号というアメリカから仕立てられた船に乗りまして、その中には小栗忠順なんて人物も含まれていた。そしてもう1隻は咸臨丸ですね。勝海舟もジョン万次郎も福沢諭吉も乗っていた。総勢172人という大使節団が、太平洋を越えてアメリカに渡って行ったわけです。そして、彼の地で彼らはですね、単に批准書交換だけではなくて、彼の地の工業を見たり重工業を見たり、そして軍事を視察したり、また、図書館、博物館、教育、そういったものを見てですね、それが近代日本に役立っていくわけです。そしてそのときもたらされた掛け軸がこちらだったということなんですね。1860年の日本の暦で閏3月29日だったかに日本側からアメリカの大統領ジェームズ・ブキャナンに送られたものです。ブキャナンの任期はその年まで(正しくは、「翌年の3月まで」)で、翌年には新しく大統領が変わりましてそれがエイブラハム・リンカーンだったわけですね。ですから、日本でも、開国攘夷に揺れる激動の時代でもありましたし、アメリカも南北戦争を控えた激動の時代であった、そういう時に、海を越えて太平洋を越えて渡った作品、しかもこれが富士山と静岡県を代表する世界遺産の構成資産でございます富士山と三保の松原を書いているという、そういったものが、海を渡りまして、そして再び海を渡って、今では、こちらのふじのくにやふじのくに静岡県、そして、富士山が、おそらく最も美しく見えるギャラリーであります、私ども、富士山世界遺産センターで、安らかな余生というのを送っているというのは、なかなか興味深い話だと思っております。近く、また公開いたしたく思っておりますので、ぜひお運びをいただければと存じます。

(知事)

どうも松島先生ありがとうございました。

1月の16日(正しくは、「2月6日」)まで確か展示されていたんですね、新聞でも一部報道していただいたわけでございますけれども、また再度、これを展示される機会があることと思っております。こういう研究者の生活はですね、なかなかにこの自由ってのがなければならないんですけど松島先生は、自らの力で、鹿島財団からも研究費を取得されました。これはイギリスに行ったり、或いはフランスに行ったりですね、或いはアメリカに行ったりして、現地で研究しなくちゃなりません。従いまして、なかなかにですね、職員としていらっしゃるわけですけども、何とかこう研究というのがですね、もう少し自由にできるような雰囲気を作りたいと思ってんですけども、何しろ今、富士山の世界遺産センターは、遠山先生に館長していただいてますけれども、この予算が限られていてですね、彬子女王殿下がぜひ来られたいということになった時に、遠山敦子先生、みずからの館長室の机を外に出しまして、そして応接をちょっと整えてお迎えしたと。それくらいですね、手狭のところで、そこに館長室よりもさらに狭い空間で松島仁先生ほか4人の研究者が研究しているというこうした中で、素晴らしい発見をなさったと。これはもう何かご褒美をあげたいなというぐらいにですね、研究室ですね。そうしたことはしないとですね、具合悪いんだと思っております。実際富士山世界遺産センターともう一つこのペアをなしますのが、地球環境史ミュージアムですけれども、当初地球環境史ミュージアムの人選を先にいたしまして、研究者の。それが、文化部にあったわけですね。役人さんと一緒で、君は課長級だ、君は班長級だということで、そういう形で、事務官が見るものですからですね。大変苦労されたと。それが地球環境史ミュージアムが、高校を改修してできまして、それで岸本先生ほか、立派な先生方がですね、自由に研究をされることになったということでございますが、そういう環境は今んところですね、富士山世界遺産センターにはないのではないかと、いうことで研究してきた研究者のはしくれとしてですね、大変こうした厳しい研究環境の中で、立派なこういう発見をされたと。また立派な所蔵品を目利きとして、この手に入れられていたと言うことは、本当に敬服いたしたいという次第であります。遠山敦子先生以下、富士山世界遺産センターの方に、感謝申し上げたいと思います。おめでとうございました。

以上、私からの発表項目でございます。




発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連)

(幹事社)

それでは知事の発表項目並びに新型コロナ全般の質問に移りたいと思いますが、まず1点私の方から。東京など13都県に、13日まで発令されているまん延防止措置について政府が3週間程度延長する方向でという話、報道が出ております。他方で延長を希望しない自治体については考慮するというようなお話も出ていますが、静岡県は、来週20日に期限を迎えるわけですけれども、現時点で知事はこの本県の20日を延長するかどうかという部分についてどのように考えているのか、或いはまだ2週間程度ありますので判断する時期ではないと考えているのか、今のお考えをお聞かせください。

(知事)

はい。いい御質問であります。何しろ、本県は、今70万を超えたんでしょうか。

東京はですね、東京だけで、愛知県、もう大変大きな、感染者の累計が発表されておりますけれども、そこに挟まれているということで20日まで、一応まん延防止の措置をとっておりますが、この挟まれてるところで、3週間ばかり延長したいとおっしゃってるわけですね。そして先ほど申しましたような数字もございまして、病床が逼迫してるということであります。そこで、これは後藤参事とも意見交換をいたしまして、関係者とも意見を交わしまして、今週中にもう1回ですね、専門家の会議を開いていただきまして、そして来週早々には、20日までで区切って、どうするか。それ以後どうするかですね。この態度を決めると、いうことで、来週の今頃ですね、火曜日の今ごろに正式にこの20日以降どうするかについて御報告を申し上げられると思います。

(幹事社)

そのほかはいかがでしょうか。

(記者)

静岡朝日テレビと申します。今のまん延防止に関連してなんですけれども、静岡県としてはまん延防止措置が適用されて2週間近くになりますけれども、この効果として知事はどのような効果があったとお考えでしょうか。

(知事)

はい。オミクロン株の感染力が非常に高いということがあります。重症者も1桁ですけれども、少しずつ増えてきているということがあります。一方、まん延防止重点措置を取った結果、その翌日あたりからですね、一気に人流が減りまして、6割ぐらい減ったんじゃないでしょうか。4割程度にまで落ちたということで、もしそれをやってなければ、人流はもう少し感染者を大きくするような形になったと思っております。今は、なかなかにこの感染力を抑えられない、また、この感染経路不明がですね、先週の数字ですけれども4割を超えてたと思います。5割近くなったと思うんですが、感染経路が不明ってことは、どこにこのウイルスがいるか分からんという状況ですので、先ほども皆様方にお願い申しましたように、感染対策を、厳重に守っていただいて、うつさない、うつらないと、こういう感染対策を、特にですね、学校、医療現場、今、大変なことになっておりますから、先生方も気をつけて子供たちのために、対策をとっていただきたいと思います。

(記者)

中日新聞と申します。

先ほど、知事が冒頭でおっしゃいましたように、今、国の評価レベルは、国としては2で、静岡県としてはレベル3相当というふうに評価が分かれているわけですけれども、県民にとってはなかなか分かりづらいのではないかという視点もあると思います。

今のこの現状については、川勝知事はどういうふうに御判断をされているのかというところと、レベル3になれば当然緊急事態宣言の適用が可能になる指標でございますので、まん延防止以上の強い措置が必要なのか、その2点お聞かせください。

(知事)

はい。

国の評価とうちの評価が違うと。これは分母にしている病院病床数の数が違うんですね。我々は即応病院(正しくは、「即応病床」)といいますか、今すぐ使える病床が何床あるかと、それのうちどれぐらい埋まってるかという、かなり高い数字になってるわけですが。国の方は、確定している病床、これを分母にしているので、低く抑えられてるということがございます。ともあれ、使える病床をやっぱり分母にしてですね、そのうちどれぐらい埋まってるのかというのが、現実的な数字だと思っております。その結果、間違いなく実質レベルは3であるというのが我々の認識であります。特に最後の砦といいますか、これは医療提供をしてくださっている医療従事者の方でございまして、そこがですね、今、非常に厳しいと。お医者様もレベル3だと、専門家もそうおっしゃってるわけですね。

ですから我々はレベル3だと取り上げてるわけです。しかし、レベル3に上げられるかどうかというのはですね、国との協議というのがございますので、国の方は独自のご判断で静岡県はレベル2でよろしいということになってるってことですね。仮にレベル3になった場合どうなるかと。緊急事態宣言ってことになるわけですけれども、緊急事態宣言になって、この今、発症してる発症源といいますか、これが飲食店では、飲食店が主力じゃありませんね。それは飲食店に対して仮に緊急事態宣言を取ったとしてもですね、今やっているまん延防止の協力金と中身は変わらないわけです。ただ、もっとこうアラートといいますか、厳重な注意をするということになるかと思いますけれども。目下のところはですね、まん延防止重点措置を今実施中でございますので、このままでいくということで、緊急事態宣言の方は、国とのレベル3についてもまだ協議が整っていないということでございますので、まん延防止重点措置を来週さらに延長するか、どうするか、これを決めるというのが我々の方針であります。

(記者)

はい、ありがとうございます。

一つ目の質問に答えていただいていなくて、一つ目の質問は、レベル2とレベル3で国と県の評価が食い違っていて分かりづらいという側面もありますが、その現状の認識は。理由はもちろん分かってるんですけど、即応病床か確保病床かって。この食い違ってる現状の認識はどうですか。

(知事)

それはもう現場の認識が正しいということで、静岡県の認識レベル3というのが正しいと私思っておりますけれども。これを説明するとですね、確定病床とか、あるいは即応病床とかという、そういう言葉になってわかりにくくなると思いますが。この辺の時にはですね、分からない時の、困った時の後藤参事ということで。この辺りの食い違いみたいなのですね、少し分かりやすく説明してくださいますか。

(記者)

ごめんなさい、質問の趣旨が私がうまく伝えられていなかったので、質問を訂正させてください。

現状の認識というか分かれていることへの評価ですね。国と県のレベルが分かれていることの評価、分かりづらいのではないかという指摘もありますし、そこの現状への評価、教えてもらえますか。

(知事)

はい。現状の評価はレベル3ですね。これは専門委員会の方もそうおっしゃってるんで。評価が分かれているのは、国の評価のベースになってる数字があります。これは病床の占有率、また重症者の病床の占有率というのがあると思いますけれども、こうしたものがレベル3に達していないということでありますね。

ですからそこで、その評価が違うということであります。

(記者)

ありがとうございます。

レベル3になった場合に、対策の中身としてはまん延防止の延長でいくんだけれども、強いメッセージ性の面では、県民への啓発は変わるんじゃないかというようなお話がありましたけれども、そういう意味では、即応病床使うのか、確保病床を使うのかっていうところで国と一致しない。で、確保病床は県が当然報告をする数値ですので、修正というのは前々からかけていればこういう食い違いっていうのは起こらなかったのではないかというふうに私は考えます。

(知事)

なるほど。

(記者)

県としてもう少し早め早めに準備ができなかったのか、そのあたりはどういうふうにお考えですか。

(知事)

そうですね。確保病床と即応病床について、こういう二つの基準を設けた、ここはですね、確かに分かりにくかったと。確保病床というのは国の方から規定されているものじゃないでしょうか。

これちょっと後藤参事の方から、はい。

(後藤参事)

皆さんこんにちは。健康福祉部参事の後藤でございます。いつも御報道ありがとうございます。

確保病床数につきましては、11月末から12月にかけまして、県内の受入医療機関の皆様と協議、一対一でですね、お問い合わせをさせていただいて、その時点で最大に確保できるという病床数を、各43の受入医療機関様から出していただいて、書面でそれを確認してですね、その合計を総計が751ということで国に届け出たものでございます。その時点で、11月末から12月にかけましては、各病院さんが、その確保病床を提供できる、受入に使えるというふうに思ったわけです。しかしながら、そのあとでオミクロン株が国内に進入し、また今年は寒いですね、特に厳しい冬の状況で、冬季に冬場に多い脳血管心血管の患者様が多く発生し、思わぬですね、病院の方の一般医療も含めた逼迫状態が出て、実情としては、751床は難しいといったご意見を多数いただいていると。そういった、オミクロン株という感染拡大が極めて早く、感染者が未曾有の数を来たすといった新たなウイルス変異と、この冬季の厳しい季節柄の一般病床の逼迫と、両方が相まっために予測ができなかったというふうにご理解ください。

(記者)

後藤参事の説明はもう重々承知していることなので、後藤参事ではなく川勝知事にお伺いしたいんですが。

本来であれば先週時点で、確保病床751から修正をしていればレベル3に引き上げができ、県民に強いメッセージを発することができましたし、今時点で政府が緊急事態宣言の適用に後ろ向きなので、実体的な制限には繋がらなかったものの、仮に他県に緊急事態宣言を適用している事態が、状況であれば、他県に遅れをとってしまうという事態にもなりかねなかったのではないかというふうに思いますが、そのあたりの県の対応というのには、何かしら今後改善する点があるのでしょうか。

(知事)

いや、現実が全てでありますから。従ってですね、実質レベル3というのは、これはもう前回の記者会見の時に申し上げてるんじゃないかと思います。ですから、我々の現状認識は即応病院が、他の一般病床、他の病気で入院される方にベッドが取られるためにですね、751は行かないということで、即応できる、すぐに対応できる、感染者、オミクロンに侵された方たちに提供できる病床ってのはプラス即応病床となるわけですけれども。それからすると、もうレベル3と言う以外はないということで。繰り返しそれを申し上げているわけですが、国の方は、これを受けられないということでございまして、特段、皆さんに、何か油断されるようなことをですね、申し上げたことは1度もないと思っております。

(記者)

国は、新たな評価レベルの分類を昨年11月に変えていて、その評価基準に関しては、レベル2まではある程度都道府県に任せ、レベル3からは統一するということで、病床使用率もしくは重症病床使用率が50パーセント以上で、本病床使用率の計算は確保病床ですっての、その時点から決まっていた話なんですけれども。であれば、県がもともと、確保病床を早く修正しておけばこういう事態にならなかったんじゃないのかと思いますけど。

(知事)

この確保をできるというふうに、12月の下旬に各病院の先生方から一対一でですねお聞きしていて、それが順次埋まっていくのでですね。したがって、これは日々動くって言ってもいいようなものですね。ですから、当時いただいておった確保病床は751ですけれども、現時点で提供できるのが、今これだけしかないということで、これをベースにして申し上げてると。これは修正というよりも、何て言いますか、現時点では即応病床は50パーセントを超えてますということで、レベルは3ですと。ただしですね、重症者の病床は50パーセントいっていません。したがって、国の言うところのレベル3には達していないという事実もございます。即応病床においても、重症者が占めるベッドのですね、使用は5割を超えていないと、いうことです。

(記者)

実質的に、現在は即応病床と確保病床数がイコールな状態っていうことですよね。だから、それを早く合わしておけば良かったんじゃないですか。

(知事)

確保できる予定であったのがですね、事情が変わって、この感染者の方たちのためだけには使えなくなってるってのが現状ですね。だから、したがって即応できるのが、今いくつでしたか。500でしたか。

(後藤参事)

即応病床は540床まで。

(知事)

540床まで、要するに、211床は他の患者さんに取られてるってことですね。それは県民の方もお分かりいただいてるというふうに思います。その都度、定期的にですね、後藤参事が、今日は山梨君も来てますけれども、丁寧に御説明して差し上げてるはずだということで。もうこれで誤解を解いていただきたいと思いますね。はい。




幹事社質問(逢初川土石流に係る行政対応検証委員会、選抜高校野球選考)

(幹事社)

コロナ関連はよろしいでしょうか。

では幹事社質問に移らせていただきます。幹事社質問2点でございます。

1点目、熱海の土石流です。今月3日で、土石流の発生から7ヶ月が経過し、せんだって2日には行政対応を巡る2回目の検証委員会が開催されました。一方で今回も冒頭のみの公開で、議事録も公表しない方針と聞いております。仮にある対応について行政の対応に瑕疵がないという、結論に至ったとしても、それが委員全員一致の判断であったのか、はたまた一部からは異論が出た上でのことなのかというのでは、意味合いが違うと思いますし、議事録が公表されなければ、我々としても、委員会の中立性ですとか、正当性について検証ができません。なぜこのような判断になったのか、また今後も方針を変えるつもりはないのか、その点についてお考えをお聞かせください。

(知事)

この点についても大方針は決まっております。ありていに、すべての事実を皆様の前に報告するということですね。今、検証委員会は途中でございますけれども、検証が終了していない段階での議事録の公表は、誤解あるいは憶測を招く恐れがあるというのが委員の先生方のご判断で。しかし、議事録につきましては、検証結果の公表とともに、もちろん個人情報等には配慮しなきゃなりません。これを配慮した形で、検証の過程を明らかにしていきたいというふうに考えております。

あなたに言われるのは最もなことだと思います。

(幹事社)

個人情報の話、以前この質問させていただいたときに出ていましたけれども、例えば報道の仕方を縛りをかけるなどして個人情報出さないようにというような縛りをかけながら、その冒頭のみの公開ではなく撮影はできないにしても議事を取材をするようにさせるということはできるかと思うんですけど、そこら辺は特には3回目はしないという考えでよろしいでしょうか。

(知事)

難しいところですね。今4人の先生方、すべて本当のプロですね弁護士他、大学の先生とか、その先生方の御判断を尊重するということで、最終的には公表するということでございますから、これまでのそういう先生方、委員の先生方の御経験からですね、この途中でこれいろいろ出るっていうのが、憶測やまた推断がですね、ある限り、なされることによって、検証が滞りかねないという御判断なのでしょう。私は委員の先生方の御判断は尊重したい。しかし、基本的にすべて公表申し上げるということですね。これは変わりません。

はい。

(幹事社)

ありがとうございます。2問目、スポーツの話題でございます。

先月28日に、春の選抜高校野球甲子園の出場校が発表されて、本県からは日大三島高校が選出された一方で、秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファー高校が予想だにしない落選となりました。確かに選抜という名の通り、春の甲子園は夏の選手権と違って、主催者による招待大会という側面がありますし、秋の大会は選出にあたっての判断材料の一つでしかありません。他方で秋の東海大会の決勝に進んだチームが選出されなかったのは44年ぶりの出来事で、しかもその時は中京高校が優勝しましたけれども、この不祥事に伴い推薦を辞退したという経緯があったと承知しておりますので、事実上、これはかなり異例のことかなと思いまして、今回の公益財団法人たる日本高野連の説明に納得がいった人は少なかったことと思います。日本学生野球憲章の基本原理の第1項には「学生野球について、教育の一環であり、平和で民主的な人類社会の形成者として必要な資質を備えた人間の育成を目的とする」とある中で、今回の一件、教育的な観点から、川勝知事はどのように受け止めましたでしょうか。

(知事)

聖隷クリストファーが選ばれるものと確信していました、私は。したがって、試合の結果もですね、決勝戦で日大三島に6対3で敗れましたが、準決勝では、この大垣三島(正しくは、「大垣日大」)の方は、日大三島に10対5で負けてるんですね。ですから、両方とも負けましたけれども、聖隷クリストファーの健闘がですね、この点数から目立ちます。それだけに非常に驚いたと。恐らくですね、最も無念と驚愕を感じられたのは、クリストファーの野球部員の方たちであったろうと思います。しかし、野球も含めてですけれども、スポーツはフェアな精神に、フェアプレーというのが命です。ですから審判の、判断には従うと。今回本当に感心しましたのは、上村監督、上村敏正、有名な監督ですね。あの方、一言の不満も言われないと。ですからですね、聖隷クリストファーというのはですね、素晴らしい監督を持ったなというふうに思いますね。恐らく監督はですね、この主力選手が欠けて、チームでいかに勝つかということで、これを見事に指導され、生徒たちがそれに応えまして、そして、決勝まで行ったということですね。その前、2試合はみんな逆転で勝ってます。まさにこれは、上村野球だと。そのものですね。ですから、見事なものです。しかし、春は春、夏は夏の選抜の基準があると。今、基準につきましては、あなたが御説明されたとおりで、夏のように予選を勝ち抜いていくのではなくて、秋の予選は、大きな判断材料のひとつであると明言されてる(※)わけですね。そうした中で、今回、選ばれなかったと。しかし、この御説明はですね、個人の力量において、大垣の方が聖隷クリストファーより勝っているということだったわけですけれども、これは、野球はチームプレイですから、なかなかに説得力を持ちにくいというふうには思っております。野球を知ってる方は皆そう思ってるでしょう。しかし、選考委員会の選抜のですね、決定に従うという、この旨をかみしめるですね、何といいますか、度量というか、これが聖隷クリストファー野球部の品格じゃないでしょうかね。だから、夏にですね、逆転するんじゃないかと、そういう期待を持てる、素晴らしい監督を持ったチームであるというふうに思いますね。

※「ひとつの参考資料であって本大会の予選ではない」とされている。

(幹事社)

やはり、今お話あったとおり、多くの方、今回の一件、選抜ということなので、聖隷が選ばれなかった、理解できないですけれども、何よりもやはり選考委員長のコメントに対して、やはり疑念を持っている方が多いと思いますけれども。おっしゃった通り個人の力量が上回ってるという理由でしたけど。そういう理由がまかり通るのであれば、例えば、大谷翔平さんみたいな選手が9人いるチームがたまたま県大会1回戦で負けても選ばれるのかっていう議論にもなると思いますし、他方で甲子園で勝てるチームと言いながら21世紀枠は何なんだというような話があると思いますし。やはりそこら辺のこの今回のいろんな騒動になってるというか話題になってるのは、やはり高野連の説明が足りなかった、不十分だったという部分が大きいと知事はお考えでしょうか。

(知事)

思います。その通りです。勝てるチームの方を選んだと。しかし、勝敗は問題じゃなくて、チームとしての品格であるとか、あるいはその戦い方であるとか、総合的なチームの姿を見ながら決めるということでありますよね。勝てるというチームを選んでるわけです。個人の力量において、大垣の方が上回ってるから選んだとおっしゃってる。しかしながら、基準にはそうは書いてないわけですね。ですから、御指摘のように、ちぐはぐがありますね。ですから恐らくですね、委員会で揉めたと、そのことは、委員長先生も漏らされておりますけれども、そのあたり分かりやすいようにですね、これはフェアでなくちゃいけないので、フェアでないんではないかというふうに思われたとすればですね、これは最大の、これは選考委員会ですか東海地区の、これはですね、選抜におきまして大きなミスをしたというふうに思いますね。きちっと説明できなければ。

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社質問について、各社さん質問いかがでしょうか。

よろしいでしょうか。

それではその他の質問について質問のある会社さんお願いします。




一般質問(人口減少対策、リニア中央新幹線)

(記者)

読売新聞といいます。

県の人口について伺います。推計人口は、昨日、発表されたんですが、県内では長泉町が、唯一、自然増で、伊東市など一部の自治体で、転入超過がありましたけど、人口が増えた市町はありませんでした。現状の人口について、知事の見解と今後の方針といいますか、施策について教えてください。

(知事)

はい。日本全体で人口減少というところ。これ、止めることができないと。

何しろ2.07という合計特殊出生率をですね、下回っているので、人口が減少すると、いうことですね。これは止めることが今のところはできません。従って、関係人口であるとか、転入人口を増やすということで、我々は、30になったら静岡県であるとか、高校卒業生すべてにパスポートなるカードを渡してですね、QRコードにアクセスすれば、静岡県の情勢がわかるようにしているなど、様々なことをして、結果的に、東京からの脱出者が、増えてるわけですね。23区では1万5,000人ぐらい、2020年で純減ですね。ともあれ、静岡県の人口、これは残念ながら減っているということに対しまして、我々は、もう、これ、止めることができないので、関係人口であるとか、あるいは静岡県と山梨県、さらに長野県や、新潟県ですか、こうしたところでもですね、人流を増やし、また物流が合わせて増えるような形にして、経済を活性化させていくと。それと同時に、今、10万人ぐらいの外国人の方がいらっしゃるわけですけども、我々は、多文化共生ということでですね、一切、どなたも差別をしないという、こういう大方針のもとで、特に災害の時にお困りにならないように、多言語対応するなどですね、いろいろやってるわけですけれども。これは、すぐには効いてこないかもしれませんけれども、私は確実に効いてくるであろうと。

それから、また、偶偶、岸田政権が、デジタル田園都市国家構想を出されまして、田園都市ってのはガーデンシティの訳で、ガーデンシティを名乗っている地域が幾つかありますわね、静岡県下で。御殿場であるとか、あるいは、吉田町だとかですね、何とかガーデンシティとかですね、言ってるけど、それは田園都市のことですね。ですから、デジタルでこれが実装できれば、人口が増える可能性の方が、減る可能性より高いというふうに思っております。

そして、ただ、日本人だけではなくて、外国人の方もと、いうふうにも思っております。それから、県外からですね、魅力を持って、静岡の高校に行きたいと、言ってる人たちがあることも、今回、わかりましたね、藤枝東のことでですね。あれは、藤枝東にとっては勲章じゃないかと思います。規則に違反したのは、まずかったかもしれませんけれども、これは、藤枝東が魅力があるから、人々がきてるわけですね。それ以外に、川根本町にございます川根高校は、県外の学生さんを受け入れて成功してます。また、今度、土肥高校(正しくは、「伊豆総合高等学校土肥分校」)が、これは海辺に立地している学校ですけど、少人数なので県外の子供を受け入れようということになってるわけですね。静岡県、例えば、今回、杉浦選手は、金メダルとりました。掛川西ですね。あれ、山本篤選手も掛川西でしょう。残念ながらメダルに届きませんでしたけども、どっかの大会、北京でしたかね、銀メダルを取られてますね。それからリオでも銅メダルをとった、確か、選手が、掛川西から、出てるんじゃないですか。甲子園にも出たことがありますね。確かその時の監督が上村監督だったかもしれませんけれども。ともあれですね、そういうのは、浜北から掛西、磐田南だとか、もう素晴らしい高校がですね、綺羅星のごとく静岡県にはあるわけです。そうした中で、藤枝は、たまたま、県外からお越しになっている卒業生や現役生がいるということでですね。これはですね、青年たちに魅力のある学校があるということでもあるので、私はこれは朗報だと、いうふうに受けとめているわけです。それを、今度、教育委員会で、どのように扱われるかは別問題ですけれども。ですから、残念ながら、合計特殊出生率が2.07に達してませんので、これも放っておけると、人口が減っていきます。しかしながら、この流入人口というのが、明るい兆しとして見えるということと、若い青年たちの中にも、静岡の高校に行ってみたいという子がいるということもわかってですね。そんなに、何て言いますか、悲観はしていないということであります。

(記者)

すいません。中日新聞です。よろしくお願いします。

リニアの件なんですが、1月の28日の国交大臣の会見の中でですね、生物多様性の議論について、有識者会議で、今後、議論していくと思われると、具体的な方法については、静岡県と調整の上、やっていきますと、いう回答だったんですが、静岡県としては、国交省に要望すること、望むことはありますでしょうか。

(知事)

あります。いい御質問いただきまして、また、国交大臣のですね、そういう御発言を歓迎しております。我々は、国交省有識者会議におきまして、47項目すべてを議論するということを約束してございまして、前回、中間報告は、そのうちの一部ですね。全量戻し。水資源に関わる中間報告という名の最終報告が出て、出たわけですね、詰めるべきことがたくさんありますけれども、これは、地元の方たち、理解した上で、これを受け入れられないという、こういう結論を国交大臣、国交省並びに、このJR東海さんの方にもお送り申し上げたということですね。次は、生物多様性について議論するということでございます。この生物多様性につきましては、今の有識者会議の委員の皆様は専門外ですので、従って、これを入れ替えなくてはならないんではないかというふうに、推測してます。我々は、生物多様性に関わる専門部会を持っておりますので。水資源に関わる専門部会を持っておって、水資源に関わる専門部会から、有識者会議には2人の先生が入っていただきました。同じようにですね、生物多様性につきましても、やはり本県で、この議論をしていただいた内容を御紹介し、また、やがて、有識者会議で議論していただいた内容を、専門部会の方に持ち帰って、議論をするという、そういう流れのためにも専門部会の先生の中から、前回の水資源と同じように、生物多様性の専門部会からお2人の方、また、例えば、板井先生は委員長(正しくは、「部会長」)ですから、入っていただくのが望ましいと思ってますけれども、そういう要望をですね、出す段階かなと。その前に、とりあえず、今、JR東海に出した、我々のいわゆる中間的意思表示がございますので、これを、次回の水資源に関わる専門部会、また、生物多様性に関わる専門部会もですね、何とか、今年度中に、つまり3月一杯までにですね、開きまして、その時に、また、JR東海からの御説明もあるかと思いますので、これを踏まえまして、国交省の方に、生物多様性について、議論を進めていただくためにですね、時間を延ばしているのは、我々ではありませんので、生物多様性の議論をするという約束をなるべく早く、人選も含めてやっていただくようにですね、お願いをしたいと思っております。

(戦略監)

よろしいですか。はい、次の方。




一般質問(新型コロナウイルス感染症関連、リニア中央新幹線)

(記者)

ありがとうございます。

たびたび、すいません。ちょっとコロナに戻ってしまうかもしれないんですけれども、田辺市長のことで、静岡市が高校生に、田辺市長の名前とイラスト入りのマスクを配布して、その後、誤解を与えるとして回収を決めたことがあったんですけれども、それについて、知事、どう見ているか教えてください。

(知事)

まあ、マスクは、今、足りてますね。アベノマスクが処置に困ってるぐらいですから。従って、どういう意図かわかりませんけれども、公金を使ってらっしゃるわけですからね。不適切ではなかったかと思いますね。

(戦略監)

よろしいですか。

(記者)

日経新聞です。

先ほど、リニアの質問が出ましたけれども、そのリニアに、長年、関わってらっしゃるですね、難波副知事のですね、副知事の任期が5月に、2期目、2期8年ですかね、を迎えられると思います。昨年来、知事と自民党の関係が、発言などをめぐって緊張関係にある中でですね、月内には定例会が開かれて、5月には臨時会が、何かこう、どんどん開かれていくと思います。こういう今後の人事案の提出の、この段取りも含めてですね、この難波副知事に続投を求めるか、求めるべきかどうか、現時点の知事のお考えをいただけますか。

(知事)

はい、まだ、思案をしております。

はい。

(記者)

もう1点、今、思案中だとおっしゃるところなんではあると思うんですけれども、リニアであるとか熱海の土石流にも、大変いろんな、県政にとっては大きなテーマにですね、難波副知事、関わってらっしゃると思うんですけども、そういった課題や知見の継続性というものを重視するべきかどうかという考えもあれば、やはり、2期8年というのは、ちょっと長いかどうかという、見方をいろいろ総合的に判断していかれれなくちゃいけないと思うんですけど、そこの点に関してはですね、やっぱり、例えば、副知事という職で、リニアや熱海を継続するかどうかなどいろいろパターンがあると思うんですけれど、そこは、基本的な考えとしては知事として、どう考えか、具体的に御指摘いただければと。

(知事)

当初はですね、この間、静岡新聞の座談会を見て、今、盛んに取材されてる方がですね、川勝が1人ごねてるのと思っていたと、東京で仕事されたときに。今はですね、そう思ってる人、一人もいないでしょう。なぜかというとですね、だんだん事実が明らかになって、環境影響評価も不十分であったと、水の戻し方も不十分だと、等々あってですね、特にくらし・環境部がこれを担当してるわけですけども、このくらし・環境部、逸材がそろっていまして、自然環境の方は田島君が、それから、また、全体リニアの動向について、有識者会議やあるいは専門部会や、県民との対話とかですね、織部氏がですね、やってくれていて。実はそれを支えてるチームがいるわけですね。ですから、チームワークでやってると。これは、何て言いますか、個人ではないんですね。ですから、みんなの問題を、情報を共有して、その情報を共有した中で意思決定できるのは全員ではありません。残念ながら、事業をやっているJR東海さんが、意思決定者です。その意思決定を、国交省の方の役割は尊重するということですよね。我々は、何しろ命の水ですから、これが台無しになってはならないということで、なぜ、危ないのかということを、データに基づきながら、御説明をすると。これ、実は1人の仕事じゃないんですね。それぞれ得意不得意がありますけれども、従って、私はですね、例えば、私が今日、偶々、脳溢血で天に召された、地獄に行くかどうか、別にしまして。でもですね、この問題については継承できるというふうに、そういうふうに確信しております。みんなで、これは考えなくちゃならない問題で、一切ですね、誰か1人で決めて、1人で情報、握って、推進すると、いう私はスタンスをですね、とっておりませんで、僕の情報は、今ここにいる、例えば、篠原君や、あるいは芹澤君や、おそらく横山君のほうも広報ですからですね、知ってるんじゃないかなと。ましてや、そこにお座りになっている織部・田島両氏などはですね、私よりも詳しいということですから。情報共有していると。ここにコップがあればですね、水を入れるということで、その役割がわかるじゃないですか。ものがわかると、何をすればいいかがわかるということで、ございますので、チームワークがだんだん広がってきて、県民運動になりつつあるなと。いや、生態系の問題に入っていきますと、生物の多様性の問題入っていくと、これはもっと大きな、この自然環境を大事にしていこうというふうなですね、そういう運動とも関わってくるんではないかと思っておりまして。個人に還元して、すべて誰か1人の力量に依存して任すということではないと。みな自分事として考えていただきたいと。強く思って私は始めましたけれども、今、そういうふうになってきているというふうに思っています。

(戦略監)

他にはどうでしょうか。

(記者)

朝日新聞と申します。

リニアについて先ほど御回答の中で、今年度中に生物多様性についての専門部会を、何とか開きたいっていうふうな話をちらっとおっしゃってましたけど、それは、知事としての希望なのか、先日の会見の中でも、大井川の利水者の方々との意見を提出、JR東海さんにもあげて、あとはJR東海さんの返事を見てから、JR東海さんの反応で、専門部会、いつ開くかっていうふうな段取りなっていくと思いますというような話だと思うんですけど、今は、JR東海さんから専門部会は、今年度中にはいけますっていうような、そういった御回答があったっていうところなんですか。

(知事)

いやナシのつぶてなんですよ。ですからですね、こちらも投げかけてるわけですね。ですから、今度それをですね、待つまでもなく、ともかく、専門部会は、今年度中にそれぞれ1回ずつですね、開きたいと。で、今、先生方の御都合もありますから、一応、開くという、前提で動いております。

(記者)

わかりました。

(記者)

静岡新聞です。すみません、リニアの関係で、先ほど、生物多様性の国交省の会議のお話ありましたけれども、以前、水資源の委員を選ぶ際には、知事、公募という形をとりましたけれども、今回生物多様性に関してはそのようなお考えはありますでしょうか。

(知事)

五つの約束の条件があるわけですね。一つは全部、全部公開すると。二つ目は、47項目全部を議論していただくと。三つ目は、国交省からJR東海さんへの御指導をお願いすると。四つ目五つ目はですね、この委員の公正中立性というの、特に五つ目は、座長の公正中立ということだったわけですね。ところが、向こうが出してこられた座長さんは、JR東海が契約を結ばれている大手とのですね、関わっておられているということがわかって、もう、これはおかしいということで、こうした人選が、なされているということに対して、疑念を持ちましたので、私は公募いたしました。しかし、これ、18カ月(正しくは、「1年8カ月」)かけて、13回やられたわけですね。我々、その都度意見を申し上げておりまして、こうした我々のスタンスはおわかりでしょうから、今度ですね、委員を選ばれる時にですね、当初半年ぐらいで一気呵成に、事業を進めるという形での答申をねらっておられたというように、後から考えると見えます。そうはいかなかったということでございまして。委員の選択においてですね、中立公正という約束を守らないっていうことはないというふうに見ておりますが、前回は、それが約束に悖るということは明らかで。その方は退かれましたからね。選ばれなかったわけです。そういう経緯があったので、全国に公募するという、そういうことをしたということであります。

(記者)

今回は、今のところは…。

(知事)

今のところは、はい。

(記者)

はい。

ありがとうございます。

(戦略監)

よろしいですか。

(記者)

よろしいでしょうか。

はい、どうもありがとうございました。




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